先月、九頭竜川で調査を行っていた時に、偶然アラレガコが捕獲されました。調査対象ではなかったのですが、めったに見られない珍しい魚なので、思わず写真をとってしまいました。
アラレガコという名前は福井の地方名で、正式な和名はカマキリと言います。他の地方ではアユカケとも呼ばれています。アラレガコという名はあられが降るような寒い今位の時期にお腹を上にして浮かびながら川を下るためその名がついたと言われますが、本当にその姿を見た人はまだ無いそうです。ただ、寒くなってくると産卵のために河口に下るのは正しい事実です。
捕獲された写真のアラレガコは、水温が低かったせいか、しばらく動くこともなくおとなしくしていました。口の中がオレンジ色なのは、産卵期に入り婚姻色が出始めている雄の特徴だそうです。多分、これから川を下って、産卵に行く途中だったのではないかと思います。
アラレガコの雄は卵が孵化するまで面倒をみる、いわゆるイクメンなので、これから大変ですが、来年の春には小さな稚魚がたくさん川に上ってくるといいなと思いながら川に戻してあげました。
投稿STAFF 夛田