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3.飲料水の種類

地下水について

飲料水には、大きく分けて地下水、浅井戸・深井戸、地表水の3種類があります。

地下水は、地表下で独立して存在しているのではなく、土壌と空気と水の三者によって互いに関係しながら存在しています。

地下に浸透した水は、土壌の隙間を満たしながら、土壌によって水中の有機物、その分解物や不純物をろ過しながら土壌(岩石)の中の物質を溶かしこんでいき、地下水となります。(※右図)

地下水は、岩石の中にある互いに連なっている割れ目をとおって移動します。水平方向の移動距離は1日平均1メートルと言われています。

そして長い年月をかけて井戸水として、湧水として、あるいは海へ流れ出て、また地表に戻ってきます。

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浅井戸・深井戸について

浅井戸・・自由水面を有し、第一不透水槽に達するまでの井戸をいう。
深井戸・・第一不透水層以下の水を集水する井戸をいう。

上の説明が浅井戸・深井戸を区別する定義ですが、不透水層とは主として岩盤を意味しており、この岩盤以下の水は大きな圧力が掛かった被圧水であり、ほとんど地表の影響を受けないので、水質は一定しています。

深井戸は通常30メートルより深い井戸で、掘りぬき井戸(ボーリング水)です。そして水温は15℃~17℃位です。

掘れば水が出て飲み水という話は昔のこととなり、最近は環境破壊による水脈の変化、トリクロロエチレンなどに代表される有機溶媒の汚染が問題となってきています。

飲み水を守るため、環境美化など自然の保護に力をいれる必要があります。

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地表水について

飲料水には、大きく分けて地下水、浅井戸・深井戸、地表水の3種類があります。

[1] 河川水

河川水は、私たちがふだん何気なく飲んでいる水道の水源の一つです。
従って、川の水が清浄であるかどうかは、私達の飲み水の安全性に関わってくる問題です。
河川の水質は、気候や天候の影響を受けやすく、これらの自然条件のほか、工場排水や生活排水の混入、ゴミなどによっても水質は大きく変化します。特に生活排水による汚染がひどく、その対策の推進が極めて重要となっています。
私たちの飲み水を守るために、河川を汚さないように心がけましょう。

■豆知識
台所の三角コーナーや排水口にはろ紙を使う 米のとぎじるは植木や畑にまく てんぷら油やよごれた食器は紙でふきとってから洗う
[2] 湖沼水

湖沼水も、私たちの水道の水源の一つです。
湖沼の水質も、気候や天候などの影響を受けて変化しますが、工場排水・生活排水などの流入によっても変化します。
バクテリアが酸素を消費して底泥の有機物を分解し、栄養塩類に変えます。特に水質汚濁の主要因子となる窒素やリンなどの栄養塩類の流入による富栄養化が問題となっています。
湖沼では、水が長時間滞留するため、浮遊物の沈降やプランクトンの増殖がおこりやすく、水にカビ臭がついたり、浄水処理の際に障害がでるなど飲み水に大きな影響を及ぼします。

<一口メモ>
夏……藻類の光合成作用により、pH値が上昇することがある。
冬……硝化作用の低下により、アンモニア性窒素が増加する。

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